🔹 AIDAモデル
AIDA = Awareness → Interest → Desire → Action
- 提唱: 1898年にアメリカの広告代理店E. St. Elmo Lewis が提唱
- 特徴: 最も古典的でシンプルな購買行動モデル
各ステップ
- Awareness(認知)
商品やブランドの存在を知る段階。広告やPRで到達する。 - Interest(関心)
興味を持ち、情報収集を始める。 - Desire(欲求)
「欲しい」と思う心理的欲求が形成される。 - Action(行動)
実際の購買やサービス利用に至る。
👉 広告コピーや販売戦略を考える際の基本的枠組み。
👉 ただし「行動後の継続利用」や「口コミの拡散」は含まれないのが弱点。
🔹 購買ファネル(Purchase Funnel)
認知 → 検討 → 比較 → 購買
- 提唱: AIDAを発展させて広告・販売現場で使いやすくしたもの
- 特徴: ファネル(じょうご)の形で、最初は母集団が大きく、購買に至るまでに脱落していくイメージ
各ステップ
- 認知(Awareness)
広告などで商品を知る - 検討(Consideration)
自分に必要かを考える - 比較(Comparison)
競合や他の選択肢と比較する - 購買(Purchase)
実際に購入
👉 企業がマーケティング施策ごとの「離脱率」を測る際に便利。
👉 ただし「購買後の体験」や「口コミ・SNSでの拡散」をカバーできない点が課題。
🔹 AISASモデル
Attention → Interest → Search → Action → Share
- 提唱: 2004年、電通によるインターネット時代向けモデル
- 特徴: デジタル行動(検索・シェア)を含めた最新型
各ステップ
- Attention(注意)
広告やSNSで目を引く - Interest(興味)
関心を持つ - Search(検索)
ネットで調べる・比較する(ここがAIDAとの差分) - Action(行動)
購買・利用 - Share(共有)
SNSや口コミで体験を拡散する
👉 現代の消費者行動(検索・SNSでの共有)を取り入れており、ECやアプリサービスに適している。
👉 「口コミが次の認知を生む」という循環を説明できるのが強み。
🔹 まとめ(比較表)
| モデル | 流れ | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
| AIDA | 認知 → 関心 → 欲求 → 行動 | シンプルで広告設計に使いやすい | 購買後の行動が含まれない |
| 購買ファネル | 認知 → 検討 → 比較 → 購買 | 各ステップの離脱を測れる、実務向き | 「検索」「共有」などデジタル行動を反映できない |
| AISAS | 注意 → 興味 → 検索 → 行動 → 共有 | デジタル行動や口コミの拡散を説明できる | 従来型商品やBtoB購買にはフィットしにくい |
✅ つまり、
- マスメディア広告中心 → AIDA
- 購買プロセスの管理 → 購買ファネル
- デジタル / SNS時代 → AISAS
と使い分けるのが一般的です。

